ユニットハウスとは?

ユニットハウスについて

ユニットハウスは近年注目されているタイニーハウスの1つで、高い柔軟性と工期が短くてすむという特性から、さまざまな用途で使用されています。一般住宅や教育施設、オフィス、商業施設、医療施設、災害時の仮設住宅などに利用され、国内にとどまらず海外では、新興国や途上国での需要も高まっています。また、最近では、持続可能性に焦点を当てた建築の一つとしても注目されており、環境に配慮した建築物でもあります。

ユニットハウスのメリット

01 コストパフォーマンスが良い

ユニットハウスは、建築コストを抑えつつ、高いコストパフォーマンスを実現することができます。それは、ユニットハウスは工場で規格化された部品を組み合わせて製造されるため、建設現場での組み立て時間や人件費を削減することができるからです。また、ユニットハウスは規格製品であるため、建築現場で無駄な端材が出ることがなく、建設における廃棄物を削減することができます。そのため、大幅なコスト削減につながります。

02 短期間で建築可能

ユニットハウスは、プレハブ工法の一種で、軽量鉄骨で組まれた箱型構造(ユニット)の建物のことを言い、建築工程の約80%を工場で生産します。現場での作業が少ないため、プレハブ工法のプレハブ住宅(プレハブハウス)より大幅に工期が短縮でき、現場での作業が半日から1日で完了するケースがほとんどです。プレハブ住宅では、雨天時には作業ができず工期が延びることがありますが、ユニットハウスは工場で屋根も含め箱型に組み立てられているので、雨天でも設置が可能です。従来の建築方法に比べて工期がかなり短いため、非常にコストを抑えられることもメリットの一つです。現場へは4トンユニック車で持ち込み、クレーンで吊って降ろし設置します。

03 環境にやさしい

ユニットハウスは、建物本体に係る現地工事がほとんどないため、現地での産業廃棄物の発生量が少なく、省エネ効果も期待できる環境に優しい商品と言えます。
ユニットハウスの使用後は、撤去後に取り壊さずそのまま買い取ってもらえるサービスもあるため、リユースしやすいことも魅力の1つとされています。また、撤去した後リユースできないユニットハウスについては、解体された後、ほとんどの部材を再利用することが可能で、エコにもつながります。 ユニットハウスには、木材などの天然素材を使用したものもあり、環境に配慮し今の時代にあったサステナブルな建物としても注目されています。

04 移動性が高い

ユニットハウスは、4トンユニック車にてユニットハウスごと移動も可能なので、転居や移転が必要な場合に容易に対応できます。その移動性の高さから、ライフスタイルの変化に適応するための理想的な住居としても注目されています。移動をしたい状況がくれば、自分たちのライフスタイルや趣味に合わせた空間を維持しながら場所を変えることができます。また、ユニットハウスを利用した移動販売店では、飲食店やカフェなどがあります。定期的な移動販売店として、地域のイベントやマーケットに出店する、また移動式のオフィスとしても利用することができるため、起業する人にとって魅力的なビジネスモデルにもなるでしょう。

05 設計の自由度が高い

ユニットハウスは、設計の自由度が高く、モジュール化された構造により、容易に増減や変更が可能です。事務所や倉庫などの物置としてはもちろんのこと、趣味部屋、仕事部屋、喫煙ルーム、キッズハウス(子供部屋)など住宅の拡充として自宅に設置することもでき、他にも無人販売店、カフェなどの店舗等、目的に応じて多種多様な利用方法があります。また、災害時に早く住宅を用意しなければならない仮設住宅としても適切だといわれています。
使用用途により2階建ても可能で、大きい建物にする場合はユニットを連結させます。
ユニットハウスは、設置後の増改築も容易です。必要な敷地さえあれば、横に並べて平面のスペースを広げる増築や、また反対に減築も容易に行えます。トイレ、キッチン、洗面台、シャワーブース、階段、エアコン、シャッターなどオプションで取り付けも可能です。

06 高い品質と耐久性

ユニットハウスは、工場での生産により、高品質な建材を使用し、精密な加工が可能です。工程はシンプルであるものの、コンセント、照明、換気扇は標準仕様でついているものがほとんどです。電気設備工事は工場ですませてあるので、設置後、電気工事業者にて本線を繋いでもらえばすぐに使用できます。また、組み立て後の構造は耐久性に優れ、定期的にメンテナンスをすることにより、法定耐用年数として27年の使用が可能です。プレハブ住宅と比べ耐震性にも優れ、プレハブ工法のなかでも地震に強いという特徴があります。

以上のようなことがユニットハウスのメリットですが、ユニットハウスには、従来の建築方法にはない制約や課題もあり、たとえば、モジュールのサイズ、現場の施工条件などが制約要因となることがあります。建築計画にあたっては、ユニットハウスのメリットと課題を総合的に判断し、最適な建築方法を選択する必要があります。

ユニットハウスのデメリット

ユニットハウスのデメリットとして、設置場所の条件があります。まず、4トンユニック車が通ることができる幅員3メートル以上の道路が必要となります。更に、ユニットハウスはクレーン車で設置するため、搬入経路に電柱や架線などの障害物がある場所には、ユニットハウスは設置できません。建築基準法や地方自治体の条例に従って設計・施工される必要があり、法的な手続きが必要となる場合もあります。
ユニットハウスは長く使えますが、それには定期的に錆止めの塗装を行い、場合によっては外壁の塗り直し、床の張替えも行わなければなりません。また、構造上の問題として、断熱性が低い、雨音が大きいことがあげられますが、断熱材を入れたり防音施工することによって防ぐことが可能です。

ユニットハウス、プレハブ住宅、コンテナハウスの違いについて

About the difference between unit house, prefabricated house and container house

ユニットハウス プレハブハウス コンテナハウス
施工時間
約1日
7~10日程度
約1日
工事
雨天でも可能
天候に左右される
雨天でも可能
付帯工事
(換気扇・コンセント・照明)
標準で装備
現場での工事が必要。
設置後に電気配線の設備工事をする必要があります。
現場での工事が必要。
設置後に電気配線の設備工事をする必要があります
コスト
建築工程の約80%を工場で生産するため、現場での作業が少なく人件費にかかる費用も少ない。
相当数の人員が必要で、設置費用や人件費も多くかかる。
1棟あたり数百万円から数千万円の費用がかかる。
設置場所
4トンユニック車で運びクレーン車で設置作業(道路幅が狭かったり、電線などがある場合は設置できない)
2トン車などで材料を搬入できれば設置できる。
道路幅は3.5メートル程度が必要。
クレーン搬入も有り。
ハウスの高さ
トラックで搬入するため、道路交通法に従いハウス高さ2,700mm程度
好みの高さにできる。
高さは2,400mm、ハイキューブであれば2,600mm~2,700mm程度
法定対応年数
27年
17年~38年
34年

※各ハウスの現場や建築確認申請の有無により異なります。

まとめ

ユニットハウスは、工事期間が短く環境に配慮した便利な建物です。メンテナンスをきちんとしていれば、長期間利用もでき、また必要でなくなれば、状態が良い場合は中古での販売も可能です。
また、ユニットハウスは、各種イベントなどの短期間から、工事現場事務所などの中・長期間のレンタルもあり、幅広いニーズにお応えすることができます。利用方法は多岐にわたり、設置する場所の移動も簡単に行えます。
ユニットハウスは一般的な住宅よりも価格が安いため、住まいの新たな選択肢として、現在注目されている建物の一つです。

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